読了/「東京奇譚集」(村上春樹)

ここ一週間読んでた村上春樹の文庫本を読み終わったので手持ちぶたさです。そして感想を書こうとして、タイトル忘れた…今月でたばかりの、あれですあれ(※タイトル、タイトルに追記しました)。

ひとつめのお話と、最後のお話がかなり好き。読み終わるのが勿体無くって、読まない日を作ったり途中で本を読むの止めた日があったりして、ついつい一週間以上も持ち歩いてたよ。

ひとつめのお話は、読み終わった後、自分も作者と一緒に、会ったこともない彼女の幸福を願いたくなる。真冬の日の出見て、ひとり清々しく「おー、キレイキレイ」とぼんやり思うのと重なる読後感。

品川猿」(最後のお話)は完全にハルキ節で、うちは大好きだ!世の中には多分このオチが許せない人もおるんやろなーとは思うが(つか、そんな人はそもそも村上春樹を読んでないだろ)、私は大好物なので手を叩いて大喜びです。

オチがあーなのに、しかしなんでか切ないねんなー。これも、丸ごとを引き受けて前を向いた彼女の今後の人生を願いたい。このお話は、自分だけの物語探しに躍起になって、ムリヤリ毎日の生活にドラマを求めてる全ての人に捧げられたお話だと思う。だから余計に、幕切れの強さが尊い。
猿オチでも(笑)。

そしてここまで書いて、やっぱり文庫本自体の名前が思い出せないわし きっともうすぐ、自分の名前も忘れるんやわ……。