次の日には忘れて、風の日には飛ぼうとしている。

さっき、仕事しながらiTune聞いてたら不意にエルレがかかって。
今更なんだけど、ほそみさんの声って綺麗だなーと聞き入る。
味があるとか、雰囲気が好きとか、そういうんじゃなくって、綺麗。純粋に。
彼は音楽の方向性に係わらず、クリスタルボイスだ。
ダカさんのオールナイトニッポンでセッションした「Marry Me」なんて絶品。
ダカさんの声に惚れてビークルファンやってる私でも、
こればっかりはほそみんだけの声で良!と思ったもん。
ダカさんお邪魔!最後ひっくり返ってるし!

後、やっぱり歌詞の情景の切り取り方とかが独特だとも。
「風の日」の歌詞が大好きです。
世の中の詩人さんたちは、大まかにわけて
ストーリーテラータイプとメッセージタイプに分別する事ができるって、
勝手に思ってんですね。大まかにわけて。
ダカさんは完璧にストーリーテラータイプの人だと思うんですけど、
ほそみさんって、メッセージタイプに見えて、実はストーリータイプの人じゃないかと。
風の日も、金星も、No,13も、歌聴いてると映像で物語が頭に浮かぶ。



まあ、どっちでもいいです。
ただ、じっくり聞けば聞くほど、その映像の切り取り方がかっこよくって、
歌の持つ物語だけでも十分素敵な作品になってるし、
ほそみん自体あんなに綺麗で美しい声をしてる人だしで、
色々余計なものがくっついていかなきゃいいのにと思う次第。
あれな事とか、これな事とか、それな事とか。
ほそみん本人に対してもそう思うし、オーディエンスの受け取り方にしてもそう。
単純に私なんかは、色々ほそみんがしゃべらなきゃいいのにと思うのだ。
音楽だけで、あんなにかっこいいのにね。
メロディでも歌詞でも、もっと言うと声そのもので「伝える」事が出来る人なのに。
もう少し自分達が奏でている音楽の力を信じてあげればいいのに。

それが出来たら、もう少し気楽ーに音楽できんじゃないのかな。
余分なものも付いてこなくなると思うんだな。
こういう時にいつも引き合いに出して申し訳ないのだけど、
くるりのシゲール氏みたいな腹のくくり方をしちゃえばいいのにと思う。
いい意味での開き直りとか、悟りとか、
そういう境地にほそみんも早くたどり着ければいいのに。

※もちろん岸田くんが悟っているっていうわけじゃないんだけど、
  彼の音楽に対する姿勢の強さにはいつも感動すら覚えます。

周囲の雑音なんて、ぜーんぶガン無視しちゃえばいいのに。
出来ない人なんだろうなあとは思うんだけど。
基本的に視界の広い、優しい人みたいだし。
そのセンシティブな部分が魅力のひとつでもあるからして。

だからいつも結論だけ言うと「ウブさん、あんたがしっかりしなはれ!」になるのだ!

絶品「Marry Me」はニコ動で聞けますよっと!



しっかし、私音楽性うんぬんに係わらず、相当「岸田繁」という人が好きみたいです。
くるりに対してはまったく語る言葉は持ち合わせてないんですけど。
岸田くんがやる事なら正しいのだろう、そうなんだろうっていう気分。
ダカさんに対してもそういう傾向。ダカさんのいう事ならそうなんだろう、きっと正しいのだろう。
DVDが楽しみでしょうがありません。早く発売になあれ。
『東京』が不意に聞きたくなった。

東京東京
(1998/10/21)
くるり

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