「ルーブル美術館展 フランス宮廷の美」/「永遠の物語展〜絶筆・未完の作品」

おかんとふたりで、神戸市立博物館での「ルーブル美術館展」と、
宝塚にある「手塚治虫記念館」の企画展に出かけてきました。



ルーブル美術館展 フランス宮廷の美」。
前回に市立美術館を訪れたのは「ヴェルサイユ展」でしたから、
フランス王宮がどれだけ好きやねんと。
会場も朝に行ったにも関わらず人がいっぱいでした。
半分は女性。そのうちの半分はベルばらが好きな皆様だと思われます(笑)。

かといって主役はマリーアントワネット一辺倒っていうわけでなく、
ルイ15世時代の超絶派手派手装飾が特徴な「ロカイユ様式」なものものと、
代替わりぐらいに登場した、ロカイユ様式から新古典主義に移り変わる途中の作品、
でもってマリー・アントワネットの登場で、彼女の趣味を反映させた形で登場した
「品がいいロカイユ形式←俗にいう「ロココ調」ってイメージ)」、
でもって、フランス革命後に発展した「新古典主義」、という順番に展示されていて、
にゃかにゃかに見ていて飽きませんでした。

個人的にはロカイユ様式っていう、超ド派手過剰装飾の調度品が好きだなと。
この時計がかっちょいい。家のどこに飾ったらいいんかわかりませんが。
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/museum/tokuten/2008_01louvre.html

あと面白かったのが、新古典主義が生まれたころ合いの、ロカイユでもない古典でもない、
すんげー中途半端な時代の調度品。
素人目にもわかる中途半端さ具合で、なんの興味も湧かないという(笑)。
いや、やっぱり中途半端はダメだな。振り切れんとな。

ロカイユ様式全盛期のヴィーナスが描かれた絵のファイルと、
バラが散らばったストラップを購入。これでワタクシもロココの仲間入りです。
オ面バーマスコットとのコラボレーションが素敵ですこと。



つづいてこちらー。

おもて

手塚治虫記念館 手塚治虫生誕80周年記念
手塚治虫の5つの刻(とき) 第1回「永遠の物語展〜絶筆・未完の作品」

ゴッド・手塚先生(以下ゴッド)、今年生誕80周年なのね。
60歳でお亡くなりになりましたから20年前・・・・・うん?私まだ小学生か。
お亡くなりになった時点ですでにBJやレオ等は拝見しておりましたので、
衝撃を受けたのを未だに覚えています。新聞の1面にドーンと掲載されましたね。

ゴッドの作品をはじめ、マンガのいわゆる「名作」と呼ばれる作品を読むたびに、
私は日本語が読める、理解できる日本人に生まれて幸せだと思うのです。
すぐれた小説でも劇作でもそうやねんけど、特にマンガにその思いは強い。
それはやっぱり、ゴッドの存在があるから。
ストーリー漫画の太祖が、日本にいたからだと思うのですね。

今回、そんなゴッドの作品の中でも「絶筆・未完の作品」にスポットをあてた展覧会
ちうことで、こりゃ行かなきゃなんねーわ、とてくてく行ってきました。
記念館自体は3回目なんですけど、ファミリーランドがなくなってからは初めての宝塚。
なんですかあれ。昔の面影ひとつもないったら!びっくりしたわ。
震災の影響も大きいのだと思うのですけど、すげーね。タワーマンションばっかり。
あれだけドーンとした存在に見えてたさしもの大劇場も、ちんまり見えるこの不思議(笑)。

そんなことはさておき、手塚治虫記念館。
もうねー、なんて楽しい空間なんでしょう!!!
ゴッド好きなら絶対行くべきだろうし、それでなくてもゴッドに興味があれば、行くべきだよね。
企画展見に行ったはずやのに、また最初の常設展から舐めるようにしてみて楽しむ。

ゴッドの初めての漫画(小3・鉛筆書き)を見てその非凡さに嬉しくなり、
中学生の時の、自分の自画像の似っぷり具合にちょっと笑い、
馴染みのあるキャラクターの登場にわくわくし、
ゴッドの生のペンの軌跡の美しさ具合に息を呑む……
……まぎれもなくヲタです。すいません。



原稿

大好きなBJの、大好きな1シーンの、ゴッドの生原稿だいおー。
Dr.キリコとすれ違い、人の生き死にを左右するなんて傲慢じゃないかと嘲笑われ、
それにたまらず答えるBJ。

ほんと、ゴッドの線って超きれいなの。これ、今回の収穫。
映像でもゴッドがペン入れする様子が映ってたんですけど、
本当に迷いのない、意志の強さと、それでいてとても優しい描写の線。美しい(涙)。

うわ、自分でもちょっとキモい。

企画展の方は、ちょっと消化不良気味でした。
だって絶筆の瞬間が見られるのかな?と思ってたんですが、
未完となった3作品の生原稿は確かに飾ってたんですけど、
できればその、「途切れた瞬間」の回の原稿が見たかったなあ。
「ルードウィヒ・B」なら、選択を求められてるあのシーン。
「ネオ・ファウスト」なら、若くなった博士と女が部屋を飛び出す(逃げたんだっけ?)シーン。
(「グリンゴ」は読んだことない)。
あそこで途切れてるページを見たときのあの衝撃を、展示してほしかったなと。
今日で、もう展示会も終わりなんだけど(笑)。

あ、「ネオ・ファウスト」の次の回の、ゴッドの鉛筆書きによる下書き原稿は展示されてました。
ほとんどセリフとコマ割りだけの下書きやなんですけど、
ゴッドの文字がひとつも乱れてない、「きれいな」下書きだったことにはびっくり。
この人の書きたかったのは絵でも漫画でもなく、物語やったんなーとつくづく。

あと、「火の鳥」の完結編(現代編)の構想があったことを初めて知る。
火の鳥」は、どうしても古代編あたりが苦手で、スペーシーな香りのする未来編とかしか
覚えてない。興味を持ったいまを機会に読み返してみるかなあ。
けど、きっと全部読み切ったら読み切ったらで、もう二度と世には現れない完結編を
思ってしまうんでしょうね。せつねー!
もう頼むから「ガラスの仮面」だけは完結してください、美内先生。



なんだかんだいうて、超満喫。
常設展とか全体の世界観・装飾がしっかりしてるから、本当楽しいったら。
 

あし
3人
チンク

BJ先生の足と手。ちょっと小さい。そして手塚ヒーロー代表3名。で、チンクくん。かわいい。


お土産には、「ブラック・ジャックの名言」が印刷されたトイレットペーパーを(笑)。
しかしもったいなくて使えません、先生!!

ペーパー

 


あとねーあとねー!
100円入れたら、連載時に使用された扉絵がカードとなって出てくるっていうのを、
運だめしやーと思ってやったんです。 >>>詳細
BJの他に、火の鳥どろろなどがカードになってたんですけど、
「BJ出て来い!!!」って念じながら出てきたのはこのカード。

カード

キャッホイ!!!ピノコもついてきたーーーー!!!
おまけに、このカードについてるQRコードに携帯でアクセスすると、
マンガ1話もらえるっていうのがあるんですね。
このカードでもらえる話っていうのが「ピノコ愛してる」。
キャッホイ再び!! 
あまたあるエピソードの中でも、ちゃんと筋を覚えてる好きお話の1つでした!
ピノコちゃんの純愛エピソードでやんす。
お話はこちら>>「ピノコ愛してる」


ゴッド、これからもあなたの作品を宝物として生きていくよ。