「パイパー」@NODAMAP第14回公演

男前祭り感想の前に、さっき見たばかりのお芝居の感想をば。
関西にお越しにならなくなって久しい野田さんのお芝居は
ずいぶん久しぶりに拝見しました。
宮沢りえちゃんと松たか嬢のダブル主演ってのと、
東京出張がうまく重なったのでチケットを取ったら
前から2列目のど真ん中。久しぶりだよこんなん。

  

あふれることばに広がる舞台、動きのある役者のみなさん。
本当にひっさしぶりにスケールのでっかい、
イメージングで頭の中がしっちゃかめっちゃかになるお話を見て、
今、言葉もすくなく、ぐるぐるぐるぐるお芝居を頭ん中で反芻してます。
壮大に鳴り響く音が、未だ耳の奥で反響してる感じ。

明確に何かが伝わってくるとか、圧倒的にここがすげえ!
…っていうには少し足りない気もします、
けれども、
今のさまざまな現実問題の山積する中で、
これだけの舞台芸術を見せてくれる野田さんの舞台は、
やっぱりとてもおもしろいのです。好き。
ほんまに久しぶりに、がっつりと、
生の役者さんが演じる物語にのめり込みました。

幸福の意味、幸福の計測。
生きていかれること、生きてゆくこと、それはどういうことなのか。
生まれること、続いていくこと、食べること、歴史を残すこと、捨てること。
滅ぶこと、救うこと、つながること、終わること。

1000年という時間、ロマンチック、希望、明るい終末。



松たかちゃんの声が圧倒的でした。
彼女の声、存在感、お芝居には、とても不思議な重力がある。
宮沢りえちゃんは、しばらくご本人だと認識するのに時間がかかったぐらい
軽く別人。彼女の転身は「鮮やか」。これの一言です。役者ってすげえな。


しかしコンドルズはあれでよかったんかな。
それだけが疑問だわ(笑)。